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周囲から見れば異常と感じるほど親密な関係故に、誰もが2人の関係を良好であると認識していた。
だが、そんな関係である実の兄のことを「嫌いだ」と答えた彼女の表情からは嫌悪感は殆ど感じられず、それでも僅かに、一方的に感じ取ることが出来たものを言葉に表すとすれば、それは"哀れみ"だった。






 ACT.30  見える本意と見えざる本意






貧困層の人間が集まるスラム街で、瑠唯と瑠架は産まれた。
両親は貧しいながらも昼夜問わず懸命に働き、自分達よりも2人の我が子への食事を優先していた。
ありあわせの物ではあったが、母親は櫛を作り、2人の美しい銀色の髪の手入れも1日に3回必ず行い、水が少ないながらも可能な限り多く入浴もさせ、2人の体調だけでなく、容姿への気配りも忘れなかった。

だが、瑠唯が10歳に、瑠架が7歳になった時、両親がそこまで2人の体調や容姿に気を遣っていた本当の理由が明らかになる。

いつものように朝早くに起きてきた2人を、両親は手招きをしながら自分達の元に呼んだ。
両親の元に行くと、目の前には上等な白のスーツを纏った1人の中年男性と、その男性の後ろに黒のスーツを着込んだ体格の良い男性2人が立っていた。
白のスーツの男性は両親の前に立っていた瑠唯と瑠架の顎に大きな手を添え、顔を上げさせ、あちこち舐め回すように眺めると目を細め、唇の端を上げ、2人を解放して両親に一言言った。

「この子達を買わせてもらおう」

まだ幼かった2人だったが、その男性の言葉と、その言葉を聞いた両親達の表情を見てすぐに、自分達は最初から人買に売られる為だけに生れてきたのだと理解した。
元々容姿に恵まれた2人だったが、両親達は少しでも売値を上げる為、2人の体調や容姿に気を遣っていたというだけで、自分達に向けられていたと思っていた愛情は、両親達の自己愛でしかなかったのだと。
そうして2人はその男に買われたのだった。

その後の生活は以前よりも酷いものだった。
2人の恵まれた容姿を商売道具として使っていたその男は、ろくな食事は与えられないというのに僅かであっても2人の容姿が乱れることを許さなかった。
まだ幼い2人だったが、毎日毎日多くの大人達に身体を触られ、弄られた。
中には美しい2人に対する欲望が抑えきれず、性行為まで強要する者もいた。
妹である瑠架が初めて性行為を受けたと知った瑠唯は怒り狂い、その相手を半殺しにしてしまった。当然、"飼い主"である男は激怒し、"教育"と称し、拘束した瑠唯を何度も殴り、蹴り、苦痛を数日間与え続けた。
そして瑠架は、数人の男達に暴力を受け続けている兄を目の前で見せつけられ、泣き叫んだが、最後には泣くことも叫ぶことも出来なくなり、ただ茫然と暴力を与え続けられる兄を光のない瞳に映していた。

そんな酷い生活が数年続いた時、新しい"飼い主"が2人の前に現れた。
その新しい飼い主は2人を眺めた後、黒のアタッシュケースに入った大金を2人の元飼い主の男に渡すと「行くぞ」とだけ言い、2人を上等で大きな黒い車に乗せた。
数時間程車を走らせ、目的地に着くと車のドアが開き、外に出た2人の目の前に映ったのは、2人が生れてから見た事のない高い高い立派な建物だった。
新たな飼い主はまたも「行くぞ」とだけ言うと2人を連れて上階に上がり、2人をとある部屋に通した。
今まで薄汚れ、異臭のする狭苦しい所でしか生活してきたことのない2人が見るには衝撃的過ぎたのか、上等な調度品で彩られたその部屋を見た2人は暫くの間、一言も発することなく突っ立っていた。
そんな2人を気にすることなく男は背後に立っていた男達に顎で合図をすると、その男達は沢山の本や書類、そして数台の端末やPCを持ってきた。
それらを部屋の中央にある大きなテーブルに置くと男は「これを2週間で頭に叩き込め」と命じた。
始めは意味がわからなかったが、男は続けて「これを覚えられなければお前達はただのモルモットとして様々な薬品実験に利用する」と2人に告げたことにより、2人はこの男が自分達に何を求め、自分達は何をすべきなのかを瞬時に理解した。
少なくとも、ただのモルモットになるよりはこの男の求めることに答えた方が得策だと思った2人は2週間、死にもの狂いで与えられた情報を頭に、そして身体に叩き込んだ。
2人が与えられた情報は理化学や化学に始まり、様々な言語や経営者としてのノウハウ等多岐に渡った。
事情を知る者達は皆、幼く、今まで教育を受けていなかった2人に、こんな莫大で難解な情報を理解し、頭に叩き込むなど到底無理だと考えていたのだが、2週間後、2人はそんな者達の言葉を奪うほどの結果を叩き出した。
2人共、完璧に与えられた情報を頭に叩き込み、自分のものにしていたのだ。
多くの者はその結果に驚愕し、興奮する者さえいたが、2人の飼い主である男だけはその結果に満足せず、「この程度こなせて当然だ」と、そう言った。
一見、男は2人の出した結果に満足せずに機嫌を損ねたように見えたが、彼はその日、2人を自分の養子として迎え入れたのだった。

その後すぐに、その男が経営する製薬会社『Asura』の跡取りとしての修業の日々が始まった。
薬品や医療に関する知識は勿論、経営のあらゆるノウハウも睡眠時間を割いてまで叩き込まれたが、どんなに生きようと必死に努力をしても何も実にならず、全てが無となって消えてしまう今までの世界とは異なり、結果を出せば自分の地位や名誉を確立することの出来る出来る新しい世界に、瑠唯は次第に惹かれていった。
自分が正式な後継者として認められれば妹である瑠架の生活も約束される。始めこそそんな純粋な願望が瑠唯を突き動かしていたが、今まで世界の底辺でしか生きてくることが出来なかった自分が、実は秘められた能力を持っていたことを知り、その力を伸ばすことで自分の存在価値や地位、名誉が獲得出来ること自体に楽しみを覚え、瑠唯はのめり込んでいった。
一方妹である瑠架は、能力は兄に劣らぬものを持ってはいたが、始めから大企業のトップの座や地位、名誉等には興味はなく、トップの座につくであろう兄の補佐をする道を選んだ。


「私が兄さんの違和感を感じ始めたのはその頃かな」
瑠架は黒の上等な車の中、脚を組みながら向かいに座る秘書と共に会話を続けていた。
「兄さんは今でも私を大切にしてくれているし、愛してくれている。それは私も素直に嬉しい。だが、今の兄さんは時々、酷く惨めに映るんだよ」
「惨め……ですか…?」
秘書は控え目に瑠架の言葉を繰り返す。
「自分の地位や名誉の獲得に霊に取り憑かれている兄さんの姿を見ていて、彼の世界はなんて狭いんだろうと私は思うんだよ。周囲から見れば兄さんの世界は壮大で裕福で華やかで、さぞ羨望的な世界に映るのだろうけれどね」
「瑠架さんはお金や地位、名誉にはご興味がなさそうですもんね」
「私は地位や名誉に齧り付くよりも、自由奔放に生きている方がずっと楽しいからね。でも、私が自由に動けるのも"兄さん"という絶対的な権力を持つ存在の後ろ盾があるから、ということは私も理解しているよ」
そんな話をしていると、瑠架は頬杖をつき、窓の外に視線を投げながら続けた。
「―けれど、最近の兄さんはそれでもやはり目に余る」
「………ご様子が可笑しい…ということは私にもわかります………」
秘書は両手を握り、俯きながらそう言った。
「今ではもう、"可笑しい"という領域さえ超えていると思うけれどね。地位も名誉も手に入れてしまった兄さんは、それ以外に欲しくてたまらないものを見付けてしまったのだから。貪欲な兄さんだからこそ、その深みに嵌まって抜け出せなくなってしまったのだろう」
「それが、"彼"なんですよね」
「御堂朱羅。確かに彼には私も魅力を感じているし、嵌まってしまえば危険だということも感じ取れる。けれど、兄さんの彼に対する愛情は明らかに常軌を逸している。あれこそが"歪んだ愛情"というものなのだろうね」
瑠架は目を細め、移り変わる窓の外の景色を視界に入れながらトーンの低い声で静かに話した。



*



瑪瑙と斎からイヤーカフスを貰って5日が経った。
2人共、特に朱羅にそのことに関して話をしてくることはなかったが、朝起きてきた朱羅に挨拶をしながら無意識に自分の耳に視線が向けられていることは、朱羅には丸わかりだった。
その後、僅かに残念そうな表情を見せる2人―特に瑪瑙に、朱羅は申し訳なさを感じていた。
だから今日こそはイヤーカフスを付けようと、朱羅は狭い洗面台で1人、早朝から鏡の前で悪戦苦闘していた。思っていたより苦戦してしまったが、どうにかこうにか両耳にイヤーカフスを付けることに成功した。
ほっと安堵した時、背後に朝の早い斎が、片手で頭をわしゃわしゃとかき、大きな欠伸をしながらやって来た。
「…お?朱羅〜〜〜…今日は早いなぁ、どうしたー?眠れなかったかー?」
くああと大きな欠伸をし、片手で目をごしごしとこすると斎は、前進する自分の邪魔をしないよう後方に退く朱羅の脇を通って蛇口を捻り、出の悪い水をあまり大きくはない古びた洗面器(のようなもの)に水を溜め始めた。
「…いや。少しは寝たから問題ない」
無意識に耳を髪で隠しながら答えた朱羅だったが、突然斎に耳付近にあった手を鷲掴みされた。
「………待った。朱羅、ちょっと待った。ちょっと耳、見せて」
「…いや…これは………」
空いているもう片方の手で何とか耳を隠そうとした朱羅だったが、それよりも先に、斎に耳を隠した髪をかき分けられた。
「―っ………」
その時に自分の耳に斎の指が触れ、反射的に朱羅はぴくっと体を震わせた。
「………ホ、ホントなんだな、耳がその………性感帯って」
斎は不覚にも、そんな朱羅の反応にどきんとしてしまった自分が何だか恥ずかしくなり、少し頬を朱色に染めながら、ばつの悪そうな表情で朱羅から視線を外し、話した。
「………」
「…って、その話じゃなくってコレだよコレ!」
お互い少々気まずい雰囲気になってしまった為、斎はその雰囲気を掻き消すように明るい声で朱羅の耳に素早く髪をかけながら続けた。
「やっと付けてくれたんだな!似合うじゃんか!」
斎は、朱羅の耳に控え目に付けられた自分と瑪瑙のプレゼントを見て満面の笑みで朱羅に言う。
「…いつまでもしまっておくのは良くないと思ったんだ」
朱羅は小さな声で斎に応える。
「無理にとは言わないけどさ、やっぱりプレゼントしたものを付けて貰えるのは嬉しいな!ありがとな、朱羅!」
「……いや、礼を言うのは俺の方だろう」
斎から"ありがとう"と感謝の言葉をかけられた朱羅は、きょとんとした表情を見せる。
「いやさ、朱羅、ホントに付けるのに抵抗あったみたいだし、それでも付けてくれたことには感謝もするさ」
「………ありがとう、斎」
「ん!どういたしまして」
にっこりと満足げに、嬉しそうに笑うと、斎は朱羅の頭にぽんと手を乗せた。
「大切にする」
「小さいからなくさないようにな!」
「ああ。気を付ける」
朱羅はイヤーカフスにそっと触れながら答えた。
「瑪瑙が起きてきたら見せてやれよ!すっげー喜ぶから」
「…ああ」
斎にそう言われ、喜ぶ瑪瑙の表情を思い浮かべたのか、朱羅の表情が柔和に変わる。
「………朱羅と瑪瑙ってさ、付き合ってるんだよな?」
「…え?」
朱羅はきょとんとし、斎を見上げる。
「要と一緒の時、2人はお互いに好き合ってるって言ってただろ?だから付き合ってるんだろうなって思ってさ。―あ、勿論ここじゃあ恋愛は自由だから安心しろよ!」
「………付き合うということがどういうことなのか………俺にはよくわからないんだ」
顎に指を添え、逡巡した朱羅は斎にそう問い掛けた。
「…へ?」
朱羅のその問い掛けに、斎は間の抜けた声で答える。
「今までも………そういう関係になったことは……あるけれど、瑪瑙とは、そんな感じにはなりたいとは思えないんだ」
「"そういう"って………瑠唯さんとの関係みたいなやつか?」
斎の問いに、朱羅は黙って頷いた。
「俺にとって瑠唯さんは、初めて俺自身が求めた人………だったんだ。変わってしまう前までは。本当の俺を知っても、1人の人間として人の尊厳を奪わずに俺を大切にしてくれた人で…キリス種族の血にのまれずに今まで生きてこられたのもあの人のお陰なんだ。だから、彼に求められることは嬉しかったし、身体を重ねた時も………安らぎを感じていたし、満たされていたと………思う………」
「―でも、瑪瑙とはそういう関係にはなりたくないと?」
斎は真っ直ぐ朱羅を見つめながら問い掛ける。
「瑪瑙とは……うまく言えないけれど………俺が今まで経験してきた肉体重視の関係とは違って………もっと、精神的に寄り添い、支え合い、相手を感じられるような………そんな優しく、暖かい関係なのだと俺は感じてる」
「確かに瑪瑙は癒しの女神様みたいなもんだからな。傍にいるだけで心が落ち着く」
「今までは肉体的な交わりがあってこそ成り立っていた関係だったけれど……瑪瑙とは、それがなくても満たされるんだ」
朱羅のふわりとした優しい表情と声が、心からそう感じている証なのだということが、斎にはすぐに理解出来た。
ホームの仲間達と打ち解けることの出来た今の朱羅の表情は、此処に来たばかりの頃の彼のそれを比べれば、良い方向に変化があったことは明らかだが、瑪瑙と共にいる時の彼は、それよりももっと変化していた。
「2人はプラトニックな関係なんだろうな」
斎は2人のそんな関係を実際に見てきて感じていたことを言葉にして告げた。
「…確かにそうだな」
斎のその言葉に、朱羅も納得がいったようだった。
「世間一般で言えば、"付き合う"って言えば2人でデートに行ったりしてさ、キスとかSEXとか、そんなこともするようなことを言うんだろうし、それがわかりやすい内容なんだろうけど、付き合い方なんて十人十色だし、俺は朱羅と瑪瑙の付き合い方は凄く2人に似合ってると思うぜ?」
「…そうか」
「朱羅と瑪瑙がどんな風に2人の時間を使ってるかなんて聞くのは野暮だと思うけどさ、俺は2人はぴったりだと思うし、2人には幸せになって欲しいと思ってる」
「斎……」
斎からの思いもよらぬ言葉に、朱羅は目を僅かに見開き、斎を見つめる。
「瑪瑙も朱羅も…今まで本当に辛い思いをしてきたんだからさ、やっぱりそんな2人には誰よりも幸せになって欲しいって、俺は思ってる」
「………斎………」
「だから瑪瑙のこと、宜しく頼む」
斎はそう言うと、朱羅に深く一礼した。
「―否、斎が俺に頭を下げる必要はない」
朱羅は自分に頭を下げる斎の肩に手を添え、頭を上げて欲しいという気持ちを表した。
「…俺にとっても、凄く大切な瑪瑙のことを安心して任せられるのは朱羅だと感じたんだ。朱羅と瑪瑙が結ばれたらいいなって、俺は思ってた」
ゆっくりと顔を上げながら、斎は優しい表情で朱羅に話し掛けていた。
「…だから、瑪瑙のことを頼む」
「………」
斎の、優しく、だが懇願が見えるその表情に、朱羅は彼の瑪瑙への想いを感じ取り、斎が一体どんな想いで自分に彼女を託そうとしているのかを察した。
「―わかった。瑪瑙のことは俺が護る」
「それと、朱羅も幸せになれよ」
「………ああ」
瑪瑙に特別な感情を抱きながらも、そんな想い人を自分に任せてくれた斎に、朱羅は短く端的な言葉と共に斎の瞳を見つめ、自分の彼女への真っ直ぐで純粋な想いをその視線に乗せることで応えた。
朱羅の真剣なその言動が、斎に真摯に受け入れられたということは、朱羅に向けられた彼のすっきりとした満足気な笑みが証明していた。

「―あれ?2人も朝早くから何してるの?」

ひょこりと顔を出しながら朱羅と斎に声を掛けてきたのは、今正に話題に上がっている瑪瑙だった。
「お、瑪瑙おはよう」
「おはよう」
「おはよう斎君、朱羅君」
2人の挨拶に、瑪瑙はにっこり微笑みながら挨拶を返す。
「今日も可愛いそんな瑪瑙に、朱羅から見せたいものがありまーす!」
楽しげな声でそう言いながら両手を広げ、朱羅に振る斎。
「見せたいもの…?」
瑪瑙は目をぱちくりとさせ、斎から朱羅へと視線を移す。
「……2人から貰ったイヤーカフスを付けてみたんだ」
そう言いながら朱羅はゆっくりと髪を上げ、瑪瑙に耳を見せる。
「わぁー………!」
それを見た瑪瑙の目は、驚きの色から感動と喜びの色へと一瞬のうちに変化した。
ぱぁっと目を輝かせ、興奮と喜びによる朱色を頬に乗せながら、瑪瑙は朱羅の耳に近付き、魅入っている。
「朱羅君!すっ………ごく似合ってる……!良かったぁ……」
ほっと胸を撫で下ろした瑪瑙は、にっこりと朱羅に微笑みかける。
「大切にする。ありがとう、瑪瑙」
そして朱羅もまた、優しく微笑む。
「えと………そんな仲の良い2人の邪魔をするのは非常に心苦しいのですがっ………」
「…あ!朝ご飯作らなきゃ……!」
斎がチラチラと洗面所の壁に取り付けられた古びた時計を見ながら、一体何をアピールしているのか気が付いた瑪瑙がハッとする。時計の針が差しているのは、普段朝食を作り始めている時間を20分程過ぎている時刻だった。
「今日の当番は俺と朱羅と優斗だから、瑪瑙はまだ休んでいていいよ」
「今日は気持ち良く起きれたから、二度寝はしたくないの。だから、お手伝いしてもいいかな…?」
「瑪瑙が大丈夫だったら手伝ってくれたら助かる!」
「良かった!朱羅君もいい?」
「ああ」
斎と朱羅に許可を貰った瑪瑙は、嬉しそうに微笑み、洗面台に1歩脚を踏み込んだ。
「それじゃあ私は、顔を洗ってからお手伝いするね」
そう言うと、瑪瑙は洗面台の右側にある小さな棚から黒のゴムを取り、髪を後ろで束ねた。
「了解!それじゃあ俺等は先に台所で朝飯作り始めておくよ」
「うん!」
そう言うと、瑪瑙は洗顔を始め、斎と朱羅は洗面所から離れ、台所へと向かった。

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